【ヒアルロン酸とは】
もともと体内に含まれている成分です。
ヒアルロン酸は保水性が高く、身近なものでは、
化粧品や健康食品などに使用されています。
そして、医薬品の原料としても使われていることがあります。
〇化粧品に含まれているとは？
保水性に優れるヒアルロン酸は、皮膚の潤いを保つために、
化粧水やスキンクリームなどに使用されています。
赤ちゃんの肌がプルプルなのは、
ヒアルロン酸を多く含んでいるからなのです。
〇医薬品に含まれているとは？
膝や肩が痛いときに使用する、関節の機能を改善する
薬や目薬などに、純度の高いヒアルロン酸が含まれています。
【ヒアルロン酸の特徴】
意外と身近なものに使用されているヒアルロン酸ですが、
その特徴はどのようなものがあるのでしょうか？
①保水性
ヒアルロン酸は、鎖状の構造をしています。
体内では、細胞の間で水を保持し、
細胞に適度な潤いを与えています。
ヒアルロン酸の保水性は高く、
1グラムで6リットルの水を保持すると言われています。
②粘性と弾性
ヒアルロン酸は、粘性と弾性が高いのも特徴です。
また体内の存在する部位や病気によって
ヒアルロン酸の状態は変わってきます。
③その他
ヒアルロン酸は、傷口が治るとき、炎症時など、
細胞を修復する際に関与していると考えられます。
【からだの中のヒアルロン酸】
体内で重要な働きをしているヒアルロン酸ですが、
具体的にはからだのどこに多いのでしょうか？
実はへその緒、関節液、皮膚、目などに特に多く含まれています。
〇関節
関節腔を満たす関節液、関節軟骨などに含まれ、
関節の動きをよくしたり、クッションのように
衝撃を吸収したりする働きをしています。
〇皮膚
皮膚に多く含まれ、肌の乾燥を防ぎ、
ハリを与える役割を担っています。
〇目
硝子体に多く含まれ、目の形を維持する働きをしています。
【年齢とヒアルロン酸の関係】
からだの中のヒアルロン酸は年齢とともに減少していきます。
ヒアルロン酸の量が体内から減っていくと、
例えば、肌のハリがなくなったり、ヒアルロン酸は
関節の中で潤滑油やクッションの役割を果たしているので、
減少することで関節の動きが悪くなるため、
膝や肩が痛んだりすることがあります。
〇膝が痛くなる時
・朝起きた時
・階段を上り下りする時
・歩く時
・座る時
〇肩が痛くなる時
・着替える時
・髪をとかすとき
・夜寝る時
【関節の痛みの原因】
中高年以上の方の関節の痛みの原因の一つに、
ヒアルロン酸などの成分の減少があります。
〇正常な関節
関節の表面はガラスのように
つるつるした軟骨で覆われています。
これがクッションとして働いて、衝撃を吸収したり、
関節の動きを滑らかにしたりします。
〇痛みの初期
軟骨の表面がざらざらして弾力性が低下し、
力のかかる部分がだんだんすり減ってきます。
また、関節を包む滑膜にも炎症が起きます。
〇進行すると
力のかかる部分の軟骨がなくなります。
痛みがだんだん強くなるだけでなく、
膝の変形が生じたり、滑膜の炎症が進んで、
関節に水がたまることもあります。
【日常生活の注意点】
〇関節に負担をかけないようにしましょう。
長時間の歩行や正座、思いま野を持つことは避けましょう。
〇過度な運動をしていませんか？
運動しすぎると、膝や肩に負担がかかる場合があります。
〇関節の冷えには注意しましょう。
膝や肩の関節を温めて血行を良くしましょう。
〇適正体重
体重が増えると関節への負担が大きくなります。
適切な体重を維持するように心がけましょう。
【ヒアルロン酸の関節注射】
ヒアルロン酸の関節内注射は、長い歴史があり、
昔から広く行われている関節痛の治療法です。
ヒアルロン酸を注射することで、
加齢などにより減少したヒアルロン酸を直接補い、
さらに関節でのヒアルロン酸の生産能力を高めます。
その他、痛みや炎症を抑えたりする効果が期待されます。
【治療法】
生活改善、理学療法、薬物療法、運動療法、手術療法、鍼灸療法など。
痛みと状態で治療法がたくさんあります。
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