【低血圧】
低血圧とは、血がカラダの末端まで行き届かず、エネルギーや酸素が不足している状態です。
最高血圧が100以下、最低血圧が60以下のどちらか、あるいは両方を示した場合に低血圧と判断されることが
一般的です。
東洋医学では、ストレスや環境の変化によって自律神経の働きが損なわれ、気・血・水のバランスが
崩れている状態と考えます。
結果的に、気の不足(気虚)や停滞(気滞)、水の停滞(水毒)、血の不足(血虚)、などが生じます。
水毒タイプは、立ち眩み、頭重感、動悸がする、寝起きが悪いなどの症状がみられるタイプです。
胃腸が弱く、胃部に水が溜まりやすいため、ポチャポチャ音がすることもあります。
まじめで几帳面といったストレスの影響を受けやすい人に多くみられる症状です。
気虚タイプは胃腸が弱く食欲がない、病後や産後などで疲労感が激しいなど症状がみられるタイプ。
気が不足していることが主な原因です。
血虚タイプは月経異常、貧血傾向、めまい感、こむらがえり、頭髪が抜けやすい、皮膚のつやがない、
爪がもろいなどの症状がみられるタイプです。これは、水毒、あるいは気虚を伴うことが多いです。
〈低血圧に効くツボ〉
〇三陰交
内くるぶしのてっぺんから指4本分上。骨(脛骨)の際にあるくぼみ。
血の巡りを促す陰経が重なっているツボです。血の巡りを促すため、血圧を安定させる働きがあります。
〇関元
へそから指4本分下がったところ。
気の源といわれるツボです。気の流れをコントロールするほか、下痢や月経不順にも効果があります。
〇中かん
へそとみぞおちの中間。
朝がつらく、低血圧の人に効くツボです。胃腸を改善し、気の巡りを整えることで元気にします。
【更年期障害】
更年期とは、閉経の前後それぞれ5年(計10年)で、だいたい50歳前後の時期をさします。
この時期に現れる体調の変化や不調を更年期障害といい、女性ホルモンの分泌が減少するために、
諸々の更年期症状が現れます。
東洋医学では更年期症状は、血の異常を中心として、気・水のバランスの乱れを伴って生じると考えます。
突発的に顔や体中に熱感を覚えたり(ホットフラッシュ)、動悸、頭からふらつくなどは、気逆(気が上方へつきあがる)
によります。
下腹部の不調や手足の冷えはお血などの血の異常が原因です。これに水の流れに支障をきたした水毒がからむと、
むくみ、めまい、頭痛をきたします。
最近は30代後半から、更年期に似た症状を訴える人が増えており、食事や生活の乱れなどが、老化を早めていると
考えられます。本格的な更年期の前に、規則正しい生活をこころがけましょう。
〈更年期障害に効くツボ〉
〇太衝
脚の親指と人差し指の間、足首側になぞって指がとまるところのくぼみ。
精神を安定させる肝経のツボです。更年期によるイライラやのぼせなどの症状に効果があります。
〇関元
へそから指4本分下がったところ。
気の不足を補い、ホットフラッシュの原因となる冷えやのぼせなどの血行不良を改善します。
〇三陰交
内くるぶしのてっぺんから指4本分上。骨(脛骨)の際にあるくぼみ。
手足は冷えるが顔は熱いといった冷えのぼせ、月経痛などに効きます。
気・血・水のバランスを整えます。
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