最近『鍼』に興味を持たれた患者様から
『鍼って痛いんでしょ?』
とか
『衛生面や感染症は大丈夫なの?』なんて質問を伺います。
ですので!!
今回は、日本で行われている鍼治療“管鍼法”についてお伝えいたします。
☆“管鍼法”は日本で最も用いられる鍼治療の方法です。
それは”鍼菅”という筒状の器具を用いて鍼を皮膚に刺す方法で、
細くて柔らかい鍼を患部に適切に刺すことができるので、
痛みをほとんど感じずにすみます。
少し前までは、ステンレス製の鍼菅を高圧滅菌消毒して使っていましたが、
現在では感染症予防や衛生面から、プラスチック製の使い捨ての鍼が主流です。
『鍼治療』はまず始めに経穴(ツボ)の位置と筋肉の硬い所を特定します。
個人差があるため、まず基準となる場所の周辺を触診し、
皮膚の色味が違う箇所や乾燥、ザラつきがある場所、押圧時に痛みや腫れ、
シコリなどの反応が強くでる所を経穴として決定します。
次に鍼を刺し入れる角度は、真っ直ぐや斜めなど、その経穴に適した角度を選択します。
鍼菅をやや強く経穴に押し当てると、
筒の中から鍼が落ちて、瞬間的に皮膚に当たります。
ですが、鍼菅で皮膚を圧迫してる感触で、鍼が当たる感覚はほとんどしません。
その後、鍼菅後方から少し出ている鍼の端を
指先で軽くトントンとして、鍼を少しづつ刺し入れます。
鍼菅を取り除き、さらにゆっくりと深く刺し入れていきます。
よく鍼をしてる最中に「ズゥンと響く」という言葉を聞きます。
これを“得気(とっき)”と呼びます。
一方、鍼灸師は、筋肉の微かな動きや鍼が押し返されるような感覚を得ます。
これを”鍼を刺して気が至る”といい、”気至”と呼ばれます。
なお、得気が起こらない場合は、人為的にこれを得る技があり”候気”といいます。
東洋医学の治療法には”補瀉(ほしゃ)”という考えがあり、
体の状態により、補(体に不足してるものを補う)したり、
瀉(体に不要なもの、害のあるものを排除する)したりします。
鍼治療の場合も同じで、鍼の操作で”正気”を補したり、
“邪気”を瀉したりすることで、不調を改善していきます。
『鍼』にも色々な方法があり、効果も色々なので
興味のある方はお気軽にスタッフに相談してくださいね。
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