「交替浴」という言葉を聞いたことはありますか？
一日の疲れやストレスを解消するために、
お風呂に入ることは手軽にできるリラックス方法ですよね。
そのお風呂の入り方を一工夫するだけで、
更に効果的になる事をご存じでしょうか？
最近では「サ活」「整う」というようにサウナでも注目されているので
テレビや雑誌などで目にしたことがある方も
いらっしゃるのではないでしょうか。
アスリートがよく疲労回復のために行っている「交替浴」です。
〇交替浴（温冷交替浴）とは
簡単に言うと、温かいお風呂と冷たい水風呂に交互に入る方法です。
交替浴をすることにより、自律神経への刺激と
血管の伸張作用による血行を促進し、
身体に溜まった疲労物質が素早く除去されます。
また、自律神経の働きを活発にして、生理機能を高めることができます。
しかし、温泉やスーパー銭湯など特別な施設のみでしか
温かい湯舟と水風呂が2つとも用意してあるところはありません。
そこで、今回はシャワーを使いながら
ご自宅でもできる交替浴の方法を紹介します。
〇自宅で出来る交替浴の方法
自宅で行う場合は、水風呂の代わりにシャワーを使いながら行います。
入浴前：コップ一杯の水を飲み、水分補給をします。
①約42℃のお風呂に1~2分ほどつかります。
②手や脚などに約18℃ほどのシャワーをかけます。
※身体にかけても良いのですが、いきなり心臓にかけるのはやめ、
手先や足先から水のシャワーをかけましょう。
③ ①~②を6~8セット繰り返し、最後は必ず②で終わります。
入浴後：再度コップ一杯の水を飲み、水分を補給しましょう。
〇交替浴の効果
①血流が良くなり疲労回復
温かいお風呂に入ることにより、私たちの身体は体温の上昇を防ごうとし、
血流量を増やして、熱を逃がそうとします。その際に毛細血管が拡張します。
逆に、冷たい水風呂に入ると
身体の熱を逃がさないために、毛細血管は収縮します。
交替浴をすることにより、毛細血管の拡張と収縮が交互に行われ、
血管のポンプ作用が活発になり、血流が良くなります。
血流が良くなることにより、疲労物質が血流に乗って取り除かれます。
②自律神経の乱れを整える
自律神経は、身体をリラックスさせる「副交感神経」と
身体にエネルギーを充満させる「交感神経」があり、
交互に働きを強めたり弱めたりしながら、バランスを保っています。
温かいお風呂に入ることにより副交感神経を刺激し、
水風呂や冷たいシャワーを浴びることにより交感神経を刺激します。
交替浴をすることにより、副交感神経と交感神経を交互に刺激し、
自律神経の働きを高めたり、バランスを整えることができます。
③怪我からの早期回復にも有効
急性期を過ぎた怪我からの早期回復や筋肉痛の早期改善、
持久系のスポーツの怪我予防やコンディショニング維持にも効果的です。
※捻挫や打撲、肉離れなど怪我をして、患部の腫れや熱感、安静時の痛みなどの炎症症状があるときや、怪我をして72時間以内は血流の循環を促すと、炎症症状が悪化する場合があるので、交替浴は避けましょう。
怪我をした場所（組織）の修復を早めるためには、
患部への血流量を増やし、多くの必要な栄養を
送り届けてあげることが必要です。
そのため、交替浴などで血流の循環を良くしてあげることにより、
早期回復につながります。
〇交替浴の注意点
交替浴は大きな効果がある分、身体への負担もあります。
以下の点に当てはまる方は交替浴を控えましょう。
・高血圧や心臓疾患・循環器疾患をお持ちの方
・捻挫や打撲、肉離れなどの怪我をして腫れや熱感がある時
・発熱や体調不良
・薬を普段から服用している
また、以下の場合も避けましょう。
・食事1時間以内
・飲酒後
交替浴は効果的ですので、注意点に気を付けて試してみて下さい。
交替浴でしっかり血流が良くなった後のストレッチもお勧めです。
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