「手が痺れる」とひとくちに言っても、
今までにもご紹介したようにその原因となる病態は様々です。
今回もそんな手の痺れの原因の一つ
「後縦靭帯骨化症」についてです。
●後縦靭帯骨化症とは
ヒトの神経には、
脳からの命令を手足に伝える役目を担っている運動神経と、
手足や体の各部からの知覚情報(冷たい、熱い、痛いなどの感覚)
を脳に伝える知覚神経があります。
これらの神経は人体の中心部では、背骨の中の空間(脊柱管)に
保護されるような形で存在しています。
この部分の神経は脊髄と名付けられています。
頸部の脊髄からは手や肩に向かう神経が枝分かれしており、
神経根と呼ばれています。
各神経根は、比較的狭い骨の間隙(椎間孔)を通って
手や肩に向かっています。
頸部の所で脊髄を中に収めている骨は、頸椎と呼ばれます。
頸椎は全部で7つあり、上から順番に第一頸椎、第二頸椎
と名付けられています。これらの7つの骨はいくつかの靭帯組織により
連結されています。このいくつかの靭帯組織の中で、脊髄の腹側にあって
頸椎を縦につないでいるものが後縦靭帯と呼ばれる靭帯です。
後縦靭帯骨化症とはこの靭帯が通常の何倍もの厚さになり、
なおかつ骨の様に硬くなり(靭帯の骨化)、
徐々に脊髄を圧迫してくる病気です。
この病気は欧米人と比較して、明らかに日本人の方が
高頻度に発生することが知られていますが、
このように靭帯が骨化するのがなぜなのかは、
残念ながら原因が分かっていません。
実際には、まったく無症状で偶然に発見される方や、
軽症で診断される方も多いですが、症状が進行する場合には
手術療法を検討する必要があります。
●発症しやすい年齢層と男女比
頸椎後縦靭帯骨化症は、50歳前後の中年層で
発症することが多いといわれています。
ただし、30~40歳代の若年層や、60歳以上のご高齢の方に
発見されるケースもあります。
特に、症状が現れない場合には、病気の発症に
気づかないまま経過し、何らかの画像検査をきっかけに
発見されることが多いため、発症から年数が経ってから
発覚することも珍しくありません。
頸椎後縦靭帯骨化症の男女比は、
2対1の割合で男性に多いことがわかっています。
●症状
この病気になると背骨の動きが悪くなり、
身体が硬い、背すじに凝りや痛みを生じることがあります。
しかし、このような症状は病気でなくても起こるので、
この症状だけでは病気かどうかの判断は出来ません。
注意が必要な症状は、神経(主に脊髄)が圧迫され
神経の働きが低下して起こる、以下の症状です。
・手足の痺れ感
ビリビリ、ジンジンしたり感覚が鈍くなる
・手指の細かい運動がぎこちなくなり、動かしづらくなる
箸がうまく使えない、ボタンの掛け外しがうまくできない
・足が突っ張ってつまづきやすい
・階段の上り下りが怖くて困難などの歩行障害
また、転倒などで外力が加わることにより
神経障害が加速したり、四肢麻痺になったりする
ケースもあるため、日常生活には十分な注意が必要です。
●予防と治療
頸椎後縦靭帯骨化症を完全に予防することは出来ませんが、
症状の悪化を防ぐためには日常生活で以下の点に注意してください。
首を後ろに反らせすぎない事、仕事や遊び、
泥酔などにより転倒・転落することで脊髄症状が出現したり
悪化したりすることがあり、くれぐれも注意が必要です。
また、先述のような脊髄症状のため日常生活に支障があり、
画像診断上脊髄にある程度の圧迫があれば手術が必要です。
頸椎の後縦靭帯骨化症に対する手術療法には、
首の前を切開する前方法と後ろ側を切開する後方法があり、
各々に長所と短所が存在します。
きらり整体整骨院では、痺れの症状に対して
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