「肺炎」や「皮膚炎」のように「○○炎」と呼ばれる病気はたくさんあります。
これらは○○の部位に炎症を起こしている病気であることを表しています。
体内に侵入したウイルスや細菌、真菌(カビ)などの感染性病原微生物が、
脳や脊髄、これらを覆う髄膜などに侵入し、炎症性反応が
引き起こされると、髄膜炎や脳炎がおこります。
今回は髄膜炎についてのお話です。
◎髄膜炎とは
頭蓋骨と脳の間には髄膜という膜があり、
脳を包み込んで保護する役割を持っています。
この髄膜に細菌やウイルス、結核菌、カビなどが感染して
炎症を起こした状態を髄膜炎といいます。
ときおり、リウマチや膠原病などの自己免疫疾患や、
がんが原因で起こることもあります。
種類は大きく分けて2つあり、
細菌性感染によるものを「細菌性髄膜炎(化膿性髄膜炎)」、
それ以外の要因によるものを「無菌性髄膜炎」と呼びます。
細菌性髄膜炎は無菌性髄膜炎に比べて死亡率が高く、
治癒したとしても後遺症が残りやすいといわれています。
○細菌性髄膜炎の症状
代表的なものは頭痛、発熱、意識障害、首の硬直です。
炎症が脳にまで及ぶと意識がぼんやりして普段と様子が違ったり、
けいれんが起こることがあります。また、炎症が起こった脳の部位に応じて
言葉が出にくくなる失語症の症状や、空間認知がしにくくなる
などの症状が出現します。
高齢の方や免疫機能の低下した方
(糖尿病、悪性腫瘍、血液疾患など、免疫抑制剤治療を受けている)
は、こういった感染症のリスクが高い上に、
症状が乏しい(微熱、ウトウトする、など)ことがあります。
○無菌性髄膜炎の症状
・結核性髄膜炎:頭痛、発熱、嘔吐、意識障害、物が二重に見えるなどです。
結核性髄膜炎は細菌性髄膜炎より頻度は低いですが、
特にHIV感染症や抗がん剤治療、ステロイド治療などによって
免疫機能が低下している方は発症のリスクとなります。
・真菌性髄膜炎:頭痛や発熱、嘔吐や首の硬直など他の髄膜炎と同様です。
発熱は細菌性よりも軽く、微熱となることもあります。
真菌性髄膜炎のうち最も多いのはクリプトコッカスとされています。
鳥のフンに混じった病原体を気付かないうちに吸い込む、
などの経路で感染します。真菌をすき込むことは珍しくなく、
特に免疫力が低下している方は注意が必要です。
・ウイルス性髄膜炎:高熱や頭痛、嘔吐と首の硬直などが見られます。
髄膜炎の内、最も頻度が多いのがウイルス性髄膜炎です。
原因ウイルスにはエンテロウイルスや
コクサッキーウイルス、エコーウイルスなど
多数のウイルスが挙げられます。
幼児期や学童期にかかることが多いですが、
一般的に対症療法が中心で予後は良好とされます。
○予防方法
髄膜炎菌感染症は、ワクチンで防ぐことができる病気です。
日本でも2015年5月から、髄膜炎菌ワクチンの接種ができるようになりました。
侵襲性髄膜炎菌感染症(IMD)は0~4歳の乳幼児、
10代後半の思春期に感染するリスクが高いことが
分かっているので、早めに接種しておくことで
感染リスクの高い時期を乗り越えることができます。
・春休みや夏休み、入学前などの集団生活が始まる前や
海外渡航の前に検討しましょう。
寮や合宿など集団生活、髄膜炎菌が流行している
地域への渡航は特に感染リスクが高くなります。
まだワクチンを打っていない、または打ってから
時間が経っているお子さんの場合は、新学期や集団生活を
始める前の春休みや夏休み、部活動の合宿前、海外渡航・海外留学の
前などにかかりつけの医師に相談しましょう。
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